あっちこっち®ふきん物語【第四話】
今回は糸の説明ということですが、難しいお話になるのでしょうか?
いえいえ、わかりやすく説明していきますよ。
天然素材の糸はどうやって作るか想像しやすいと思うですが、
化学繊維の糸はどういう工程か知っていますか?
天然素材というと、例えば羊だったら毛を刈ってそれを紡いで細くして、
さらに撚り合わせたりしますよね。
化学繊維は……ポリエステルとか名前しか知らないです。
どうやって作っているんだろう? 教えてください!
はい! ではものすごく簡単に説明しますね。
化学繊維の糸は、糸のもとになる液体を高い場所から落として作るんです。
マヨネーズを想像してみてください。
容器を逆さにしてにゅーっと出すような感じです。
えええ? おもしろいですね。そんな風に作るんですか!
糸のもととなるものを、ビルの5階くらいの高さから落とすんです。
それが、地上に届くまでの間に冷えて固まるという仕組みです。
ただ、この方法でものすごく細い糸を作っていると、時間がかかるんですね。
効率が悪くて、原価が上がってしまうんです。
で、ある程度の太さの糸を作ってから、それを液体に浸して分解して細い糸を作るんです。
ここで、この写真を見てください。
マイクロファイバーの糸の分割途中の写真です。断面図ですね。
1本の糸が裂けているように見えます。
お花のような形に見えますね。
はい、これがテイジン独自の技術で、真ん中を空洞にして、まわりを分割するという方法です。
こうすることで、とても細くてエッジがシャープな糸ができるんです。
これが、先ほどの汚れを上手にひっかけてかき出すことにつながるんですね!
しかもコストも抑えられるなんて、ありがたいです。
すごくいい商品ができたんじゃないですか?
はい。ここからは実際にふきんをつくって、何度もテストを行いました。
2400枚ほど試作して、モニターさんにお願いして使ってもらい
使い心地を教えてもらって、さらに改良を重ねていったんです。
いよいよ「あっちこっち®ふきん」がお店に並ぶところまできましたね!